
勝利の秘訣【修練編】3
『闘うたびに進化しろ! 経験から必ず何かを掴め。敗戦から学べ。己の弱点を知れ! 考えて、考えて、考えろ!』
【解説】
《今回の趣旨》
今回は、試合で勝てる人や強い人の反対で試合でいつも負けている人、なかなか勝てない人へのエールを込めた内容です。

《負けるたびに進化しろ!》
試合に出るたびに負ける。
緊張して自分の力がでない。
勝てる自信がない。
“負け”ばかりしていると「負け癖」が出来てしまいます。
負けが続いて自信を失った人は練習にも身が入らなくなります。
(逆に負けたことで奮起する人もいますが、今回のテーマからは対象外とします)
負けたという結果に打ちのめされて、自信を失っている方も多いのではないでしょうか?
また、それに気がついていない人もいるようです。
心の奥底を除いてみると「どうせ勝てない」「実力が違うんだ」「俺って、弱いんだ」と潜在意識で思い込んでしまっている方もいるでしょう。
でも、はじめから負けるつもりで試合に出る人はいないし、強くなりたくて武術(武道)を始めたのではないでしょうか?
一つはっきりと言えることは、「もう勝つことは諦めた」という人はどうにもならないので、「本当は勝ちたい」「勝てるものなら勝ってみたい」「一度くらいは勝利の味を味わいたい」という方へのエールを送るということです。
それは「負け(試合、組手)という体験から何かをつかみ取れ」ということです。
負けを単なる負けの経験で終らすことなく、「勝利への学び」「勝利の種」としなさい、ということです。
負けたからこそ成長することができる、と考えることです。
もっと言うと、「負けるたびに進化する」と思うことです。

《負けた経験を勝利への種とする》
試合では勝利よりも敗戦の方に大きな学びがあります。
それを取り出して自分の成長につなげた人にとっては、「負けは勝利への布石」でしかありません。
具体的に3つ言います。
相手から決められた技(攻撃)を研究せよ!
相手に通用しなかった技(攻撃)を研究せよ!
相手との心理戦でどのように感じたのかを研究せよ!
(闘いの中で自分がどのように感じたのか、思ったのか、それを洗い出して検証する)

要するに、「負け」を「負けの経験でピリオドを打つな」ということです。
負けを「、(読点)」とすることです。
まだ、続いているという解釈にすることです。
自分が味わった屈辱は次の勝利を生み出すために過程にある、または材料にすぎない、と考えることです。
これが重要なのは、「人間の本質が心(精神)」だからです。
心で何を描くのかが勝利も敗北も引き寄せるからです。
「勝利の夢」を見続けた人にはやがて勝利が訪れます。
しかし、敗北に打ちのめされて、敗北の亡霊に取り憑かれた人はいつまでたっても勝利を得られません。
だからこう思うことです。
「闘うたびに進化する」
「負けるたびに強くなる」
と。
勝った試合よりも負けた試合にこそ学びがあります。
でも、負けを認めたくない、負けを見つめたくない、という心理が働いてしまいます。
ですから、負けと真摯に向き合う勇気が必要です。
負けから目を背けた人は進化しません。
(負けによる進化という意味)
《考えて、考えて、なおかつ考えろ!》
もうひとつ重要なことを指摘します。
それは「己の弱点」を誰よりも知ることです。
ライバルはあなたの弱点をあなたより知っているかもしれません。
同門の仲間はあなたの弱点を客観的に把握しているかもしれません。
しかし、それではダメです。
自分の弱点は自分が一番よく知っていなくてはなりません。
それが勝利への方程式となるからです。
何が弱点なのかはその人によって千差万別なので、ここでは具体的に言えませんが、それを知るための一番の近道が「敗戦(試合での負け)」です。
さらに言うと「他人との比較」をすることで自分の特徴、長所、短所が見えてきます。
同門の選手、ライバル、先輩などと比較して分析することです。
同門の選手、ライバル、先輩などを「鏡」として自分の姿を映すことで己の“得手不得手”が見えてきます。
そうした中で必ず「自分の弱点」が見えてきます。
それは単に技術だけではなく、闘いの姿勢や気持ちも含めて分析することです。
負けを負けで終わらすことなく、「なぜ負けたのか?」「何がいけなかったのか?」「何が足りなかったのか?」ということを考えて、考えて、考え抜くのです。
それが出来た人は、いつか勝利を得ることができます。

《まとめ》
“負け”ばかりしていると「負け癖」が出来てしまう。
「本当は勝ちたい」「勝てるものなら勝ってみたい」「一度くらいは勝利の味を味わいたい」と思う人は成長できる。
「負け(試合、組手)という体験から何かをつかみ取れ」
負けを単なる負けの経験で終らすことなく、「勝利への学び」「勝利の種」とする。
「負けるたびに進化する」と心に決める。
敗戦から教訓を導き出す者にとって負けは勝利への布石。
相手から決められた技(攻撃)を研究せよ!
相手に通用しなかった技(攻撃)を研究せよ!
相手との心理戦でどのように感じたのか(己の心境)を研究せよ!
「人間の本質が心(精神)」
だから「闘うたびに進化する」「負けるたびに強くなる」と思うこと。
「勝利の夢」を見続けた人にはやがて勝利を得られる。
「己の弱点」を誰よりも知る!
己の弱点を知る手掛かりは「敗戦(負け試合)」と「他人との比較」のなかにあり。
「なぜ負けたのか?」「何がいけなかったのか?」「何が足りなかったのか?」を考えて、考えて、考え抜け!
その先に勝利が待っている!
修練編3
『闘うたびに進化しろ! 経験から必ず何かを掴め。敗戦から学べ。己の弱点を知れ! 考えて、考えて、考えろ!』
押忍!