『対策編3 ~カウンター攻撃を封じるには?~』
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勝利の秘訣【対策編】3

『カウンタータイプの相手には、激しく素早い連打攻撃で闘え! 相手の狙っているカウンターの裏をかけ! カウンターの狙いが想定外となったとき、カウンターは封じられ破れる!』

【解説】

《カウンター攻撃について》

カウンター攻撃とは、相手の攻撃に対して、その「隙をついて」または「対応する技」を出す攻撃(反撃)です。

基本的に、「待ち」になります。
または、「誘い」の動きをします。

相手が攻撃してくる技に対応した技を「後の先」として出すことによって、先に相手にダメージ(またはポイントを得る)を与えるものです。
または、相手から攻撃を仕掛けてくることを誘導しておいて、相手の技に対応した攻撃を加えることでこちらが先に相手にダメージ(またはポイントを得る)を与えるものです。

基本的に、カウンター攻撃が得意な選手またはカウンター攻撃をしようとする者は、進んで攻撃をしようとはせずに、相手からの攻撃を待ちます
また、フェイントなどを有効に使用して相手の心理を揺さぶり、相手から攻撃を先に仕掛けるように仕向けます。

ただ、試合は制限時間がありますので、完全に“待ちの姿勢だけ”の選手はいません。
実際は、待ちから攻撃、攻撃から待ち、と変化します。
そうすることでカウンター攻撃をするチャンスを作り出します。

カウンター攻撃と言っても、その形態はひとによって個性があり、一口に「カウンター攻撃」と括ることはできません。
さまざまなカウンター攻撃の形態があると思ってください。

《カウンターを封じる手とは?》

武術初心者の方は、最低でも一度は先輩や実力者のカウンター攻撃をもらって悔しい思いをした経験があるでしょう。

そうした方が思うことは、「カウンター攻撃を封じる手があるのか?」ということでしょう。
これはとても難しい問題です。
一口に語ることはできません。

しかし、あえてチャレンジ精神を持って言うとするならば、「素早く激しい連打攻撃」で封じることができる、と言えるでしょう。

ポイントは、「素早さ」と「激しさ」の2つの要素を備えていることです。
「素早さ」だけではダメ、「激しさ」だけでもダメです。
「後の先」、つまり相手が動いてからこちらが反応するのですから、相手の動きよりも素早い動き(反応)が出来なければ、カウンター攻撃が成立しません。
素早い“反応速度”は必須です。

そのためには無駄な力を抜くことです。
相手の動きを目だけではなく全身で感じることです。

まず、反応速度の速さが必須ですが、それだけではカウンター攻撃を封じることは出来ません。相手の反応速度がこちらと対等以上であった場合、または、読まれていた場合は通用しません。

「激しい攻撃」、つまりパワーのある攻撃(技)が加わると、化学変化がおきます。
パワーのある攻撃(技)は、相手を恐れさせます。
または警戒させます。

カウンター攻撃の多くは初手に対応することが多いものです。
しかし、素早くなおかつパワフルな攻撃だと、相手は初手の攻撃を警戒し、カウンターを合わせようとするよりも防御にまわることが多いです。

ですから、カウンター攻撃を封じるためには「スピード」と「パワー」のある動き(技)をだすことです。

《カウンターの裏をかけ》

この項は初心者には、少し難しいかもしれません。

カウンター攻撃とは、奇襲戦法なので、相手に見破られたら通用しません。
よって、カウンター攻撃が得意な相手の手法をよく研究することです。

カウンター攻撃を封じるには相手の狙いをよんでその裏をかくことです。
カウンター攻撃は通常、見破られていると通用しないからです。
要するに、「カウンター攻撃の裏をかけ」ということです。

見破るコツは、カウンター攻撃はその選手の「得意技」にある場合がほとんどです。
または「静止している手か脚」に注目することです。
静止しているというのは、“鳴りを潜めている”という意味です。
つまり、狙って戦闘準備をしているということです。
誘っている前の手や脚ではなく、発射準備をしている後ろの手または脚にある場合が多いです。
(これは絶対ではありません)

カウンター攻撃とは一発(一撃)で相手にダメージを与えようとするものなので、得意な腕や脚を使用することが多いものです。
ですから、相手の利き腕や利き脚を把握して、なおかつ利き腕と利き脚が出す得意技を警戒することです。

初心者の場合は、そうしたことを常に意識して練習を積むことです。

《カウンター攻撃を封じる最善の方法》

カウンター攻撃は使用する方からすれば非常に有効な手法ですが、カウンター攻撃される側からみれば非常に警戒しなければならないものです。

カウンター攻撃を封じることは初心者では難しいものです。
どんなに上級者や強者となっても、カウンター攻撃をもらってしまうものだからです。
しかし、だからといって対策を考えないのは愚者です。

結局、カウンター攻撃を封じるための最良の策は、相手の狙いを「想定外」とすることです。
「そうくるとは思わなかった」という動き(対応する技)をすることです。
なぜなら、カウンター攻撃のほとんどは狙ってやるものだからです。

ただし、上級者や強者は、染みついた得意技が瞬時に無意識に出てきます。
それがカウンター攻撃となり得ます。
ですから、必ずしもカウンターが狙ってやっているものだけではない、ということです。
無意識に放たれる反撃がカウンターになるからです。
これは上級者になればなるほど、この比率が高まります。
しかし、それはその選手の得意技を研究することで、ある程度よむことができます。

カウンターは攻撃の王道なので、今後もカウンターについては論じていきます。

今回は、カウンター攻撃を防御する側から論じていますが、これを裏返して解釈すれば攻撃側の論理となります。

《まとめ》

カウンター攻撃は、「隙をつく」「対応する技」によって繰り出される反撃。
基本的に、「待ち」と「誘い」。
相手から攻撃を仕掛けてくるように仕向けるために、フェイントなどで心理を揺さぶり誘導する。
「待ちから攻撃」「攻撃から待ち」の変化に注目する。

カウンター攻撃を封じる手立ては、「素早く激しい連打攻撃」。
ポイントは、「素早さ=スピード」と「激しさ=パワー」の2つの要素を備えていること。
素早い“反応速度”は必須条件。
「激しい攻撃=パワーのある攻撃(技)」は相手を恐れさせ警戒させる、それが抑止効果となる。
カウンター攻撃の多くは初手に対応することが多い。

カウンター攻撃とは「奇襲戦法」、相手に見破られたら通用しない、よって相手の手法をよく研究すること。
カウンター攻撃を封じるには相手の狙いをよんでその裏をかくこと。
「カウンター攻撃の裏をかけ」。
見破るコツは、「得意技」「静止している手か脚」に注目すること。

カウンター攻撃を封じるための最良の策は、相手の狙いを「想定外」とすること。
「そうくるとは思わなかった」という動き(対応する技)をすること。
上級者や強者は、染みついた得意技が瞬時に無意識に出る。
これを裏返して解釈すれば攻撃側の論理となる。

対策編3

『カウンタータイプの相手には、激しく素早い連打攻撃で闘え! 相手の狙っているカウンターの裏をかけ! カウンターの狙いが想定外となったとき、カウンターは封じられ破れる!』

押忍!

『対策編4 ~スピード力のある対戦相手への対処法~』

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