
勝利の秘訣【技術編】7
『呼吸を制する者は力を制す。呼吸は気を生み出す力の源流。呼吸と気合いは一体なり。呼吸と技は一体なり。息吹により力を生み出せ!』

【解説】
《呼吸を制する者は“力”を制す》
スポーツと武術の大きな違いは「呼吸」にあります。
もちろんスポーツにおいても呼吸は大切です。
ですが、その比率、重要度が武術のほうがより重いと言えます。
武術では、呼吸は体に力を入れる原動力のような役割を果たします。
力学的にみて体からパワーを発揮するときは「呼吸を吐いているとき」です。
逆に、息を吸いこみながら力を入れて見ろ、と言われても出来ません。
人間の身体はそのように出来ているからです。
「呼吸は吐くときにパワーが生まれる」ということは運動力学の基本ですが、より武術には重要であり、それなくてはパワーを発揮することができない、と言えます。
また、呼吸に関しては、息を吐く時には防御も可能となります。
逆に息を吸っている瞬間に攻撃を受けるとダメージが大きくなります。
攻撃時、防御時、共に息を吐いている時に行う、ということが呼吸と武術の基本です。
初心者の方は、ここをよく理解して、鍛錬をしてください。
《呼吸と気合は同一なり》
武道や格闘技では「気合」という言葉を使います。
「気合」とは、精神エネルギーを呼吸に合わせて(息を吐く瞬間に)発揮するもの。
または、肉体的エネルギーを呼吸に合わせて発揮するもの、といえるでしょう。
つまり、「呼吸」と「気合=精神エネルギー」は同一である、ということです。
精神エネルギーを呼吸に合わせて出す、ということです。
精神エネルギーを出す装置が呼吸だということです。
ですから、日頃の鍛錬(練習)において腹から声を出す訓練、呼吸と動きを合わせる訓練をしてください。
稀に呼吸と動きが合わない人がいます。
呼吸と合わせることによって、普段の日常生活では使用しない精神エネルギーを発揮することができる、それが「呼吸法による気合」です。
気合を入れるとは息を吐き出すことであり、息を吐き出す目的は気合をいれるためです。
《呼吸と技は一体なり》
肉体から発せられる物理的エネルギーと精神エネルギーを生み出す装置が呼吸ですが、それは結局、武術において「技」に帰結します。
技に力を込めるため、技に精神エネルギーを注入するために呼吸法を合わせている、ということです。
空手では息吹というものがありますが、まさに潜在能力を発揮させるための技術とも言えるでしょう。
ですから、柔軟、基本練習、応用練習、組手等のすべての練習時に必ず呼吸(息を吐く、吸う)を意識してください。
力を生み出すのは息を吐いているときです。
技を出すときは必ず息を吐くのです。
息を吐くとは「気合」です。
武術において「気合を入れる」とは「息を吐く」ことと同義です。
「息を吐く」
力を入れるとき、防御するとき、技をだすときに意識して行ってください。
意識するとより深く息を吐いたり吸ったりと呼吸をコントロールすることができます。
また、静かに吸い静かに吐く、深く吸って深く吐く、こうした呼吸法を臨機応変に対応できてこそ武術者と呼べます。
呼吸のコントロール、呼吸と気合は同一のものです。
呼吸をコントロールする、呼吸と技は一体のものです。

《まとめ》
武術では、呼吸は体に力を入れる動力源のような役割を果たす。
「呼吸は吐くときにパワーが生まれる」
息を吐く時には防御も可能となる。
攻撃時、防御時、共に息を吐いている時に行う、ということが呼吸と武術の基本。
「呼吸」と「気合=精神エネルギー」は一体。
精神エネルギーを呼吸に合わせて出す、というのが呼吸と気合の関係性です。
「息を吐く=気合を入れる」、それは武術において「技」に帰結する。
技に力を込めるため、技に精神エネルギーを注入するために呼吸法を合わせている。
力を生み出すのは息を吐いているときです。
技を出すときは必ず息を吐くのです。
息を吐くとは「気合」です。
武術者にとって「呼吸のコントロール」は己の力を弱めたり強めたりするものです。
「呼吸のコントロール」を強く意識してください!
技術編7
『呼吸を制するものは力を制す。呼吸は気を生み出す力の源流。呼吸と気合いは一体なり。呼吸と技は一体なり。息吹により力を生み出せ!』
押忍!