『技術編8 ~腰から発生させた力で、なおかつ最短距離で突け!~』
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勝利の秘訣【技術編】8

『突きは、力を抜き、腰からひねり出した力を、肘、拳へと素早く伝達し瞬間的に加速させる。なおかつ、最短距離で打つべし』

【解説】

《力みを抜く》

今回はブログの趣旨通り、初心者のストレートゾーンの題材です。
普段は、「武術初心者のための」と言いつつも、中級者、上級者向けの話もしています。
それは将来を考えてしている、ということです。

ですが、今回は空手などの武術を学び始めた人にとって必須の題材となります。
今回は特に「突き」について説明します。
それは「突きは、力を抜く」ということです。

えっ?
力を抜いたら意味ないんじゃないの?
という方もいると思われます。

この場合の「力を抜く」とは、「突きを放つまでの時間は力を抜く」であり、「無駄な力を抜く」という意味です。

初心者の方が陥るのは「早く突こうとして力む」、「パワーのある突きをしようとして力む」です。
構えたその拳や腕にどうしても力みが生じがちなのが初心者です。
また、腕だけの力で突きをします。
腕の力だけに頼ると、どうしても力み(りきみ)ます。
その結果、スピードが落ち、威力も半減してしまうのです。

突きを出す瞬間までは、拳や腕を力ませないこと。
これがスピードとパワーのある突きをだすには必須です。
これはボクシングのパンチでも同じです。

組手や試合を開始すると当然構えますが、そのとき、肩や拳などに無駄な力が入っていないか日頃からチェックしてください。

それと緊張するとどうしても力みがちになります。
緊張していると思ったら、肩、拳などの無駄な力みを取り除いてください。

《腰からひねり出す》

突きの重要な点は、「突きは腰からひねり出す」ということです。
拳の力、腕の力だけに頼る突きは愚の骨頂です。
初心者はどうしても腰が使えないため、腕の力だけで突こうとします。
その結果、肩や拳に無駄な力みが発生します。

武術の技である突きも蹴りもその動力源は「腰」にあります。
腰から力が発生します。
まず動くのは腰です。

腰から発生した力を肩→肘→拳と伝達するのです。
腰は突きの発射台なのです。

腰をひねってその力を腕に伝達することによって力が発生します。

また、腰からひねり出すので、腕の筋肉に頼ることがありません。
逆に、肩や拳に無駄な力が入っていると、突きのスピードが落ちます。
腕の力に頼った突きは威力も劣ります。

「腰から突く」、「腰から蹴る」
これを言葉でなく、体得するにはある程度の修練が必要です。
武術の基本は「腰の使い方」にあると肝に銘じてください。

《最短距離で打つ》

突くまでにリラックスした状態で、力んでいないからこそスピードのある突きがだせるのです。
拳や肩に無駄な力が入っていないからこそ、突きが加速するのです。
それをしっかりと頭にいれてください。

そして突きの軌道を対象点に一直線で結んでください。
初心者の中には、突きが三日月のようにカーブを描いてしまう方がいます。

イメージは槍です。
槍が相手に真っ直ぐに向かっていくように、突きは無駄な軌道を描かずに真っ直ぐに相手に届かせることが重要です。

なぜ曲がるのかというと、脇が開いてしまうからです。
拳を含めた腕を自分の身体にこするようにして出す練習をしてください。
脇が開くと、最短距離とならず、力も抜けてしまいます。

腰から発生させた力を腕、拳にのせて最短距離で相手に届かせる

それを武術初心者は注意すること、鍛錬することです。

《まとめ》

「突きは、力を抜く」
「力を抜く」とは、「突きを放つまでの時間は力を抜く」であり、「無駄な力を抜く」という意味。
突きを出す瞬間までは、拳や腕を力ませないこと。
緊張するとどうしても力みがち。

「突きは腰からひねり出す」
拳の力、腕の力だけに頼る突きは愚の骨頂。
突きも蹴りもその動力源は「腰」
腰から力が発生する。
まず動くべきは腰。
腰から発生した力を肩→肘→拳と伝達する。
腰は突きの発射台。
武術の基本は「腰の使い方」にある。

突きの軌道を対象点に一直線で結ぶ。
槍の攻撃をイメージする。
突きの軌道が曲がる理由は、「脇が開いてしまうから」
腰から発生させた力を腕、拳にのせて最短距離で相手に届かせる。

技術編8

『突きは、力を抜き、腰からひねり出した力を、肘、拳へと素早く伝達し瞬間的に加速させる。なおかつ、最短距離で打つべし』

押忍!

『技術編9 ~リズムを自由自在に操り、相手のリズムを崩し翻弄せよ!~』

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