『攻防編18 ~攻撃即防御、防御即攻撃となれば無敵となる!~』
Pocket

勝利の秘訣【攻防編】18

『攻撃する中にも防御意識を持て! 防御しながらも反撃するチャンスを見つけろ! 攻撃と防御は表裏一体。どちらかに偏れば勝利は遠ざかる。攻撃から防御へ。防御から攻撃へ。攻撃即防御、防御即攻撃となれば無敵となる。』

【解説】

《勝利するためには防御意識が必須》

「攻撃する中にも防御意識を持て!」
「防御しながらも反撃するチャンスを見つけろ!」

「なんだ、そんなの当たり前じゃないか」、そう思いましたか?
プロの格闘技者ではなく、素人の武道者がもしそう思ったなら、勝利は遠ざかっていると言っておきます。
ほとんどの場合は、試合や組手練習で“攻撃している時は攻撃に集中している”ものです。
また、攻撃の最中に防御意識を持つことは“無意味である”、という声もあるでしょう。
しかし、これも違います。
武術をよく研究すれば、武術の奥義は「攻防一体」であることに気がつくはずです。
つまり、「攻撃」と「防御」は切り離して考えることができないものなのです。
しかし、近年の武道などの試合では、「安全性」を考慮して優劣を競う、限られた時間の中でルールに従って勝敗を決するため、“攻撃最優先の意識”となっているのです。
ですから、実際は攻撃している最中に防御意識を頭の片隅におく、意識の中に防御を置いておくということは非常に難しいことなのです。

さらに難しいのは自分が攻撃を受けたときに「反撃のチャンスを見つける」ことです。
実力差が開いている場合、反撃のチャンスを見つけるどころか、何も出来ず、何も思えず、攻撃を受けまくってしまうという状態になります。

ですから、「攻防一体」とは言っても、近年の試合中心の武道では難しくなっているのです。

《攻撃することは隙が生まれる瞬間でもある》

「攻撃と防御は表裏一体」と言いましたが、たいていの方は攻撃の練習はしても防御の練習(形ではなく実践的な防御)はしないのではないですか?

ボクシングでも総合格闘技でも防御の弱い選手は勝ち続けることが難しいです。
もちろん勝つためには攻撃力が強くなくては勝てません。
しかし、攻撃力だけではなく防御力もある程度他の選手に勝っている必要があるということです。

なぜ、「攻撃の最中にも防御意識を持て」というのかというと、攻撃している最中は必ず隙が生じるからです。
相手から見ると「反撃するポイント」や「反撃するタイミング」が見つかるからです。
だから、攻撃の最中であっても防御意識が必要なのです。

《無敵への道とは?》

ボクシングの井上尚弥選手、キックボクシングの那須川天心選手に共通していることは、「攻撃も防御もともに一流」ということです。

では、どうすればいいのか?
「心技体」の言葉どおり、まずは「そう思う=攻撃の最中でも防御意識を持つ」ことから始めることです。
意識が無いものは、行動できません。

ですから、普段の練習において「攻撃から防御へ」「防御から攻撃へ」と転じる練習を重ねるしかありません。
自分の攻撃(突きや蹴り)を相手がどう防ぐのか、どう反撃してくるのか、といったことを常日頃から考えて(想定して)、その対処を試行錯誤しながらひねり出す練習が必要です。
人間は常日頃から考えていることは無意識に行動にでますが、逆に常日頃から考えていないことは、行動として現れてこないという性質を持っています。

「攻撃から防御へ」「防御から攻撃へ」、この2つのパターンをどれだけ多く身につけるかが重要です。

では、どれだけあればいい?
それは「限りなく無限に」と答えておきます。
自分の力量と相談しながら限りなく追い求めることです。
これに終わりはありません。

しかし、それでも言えることがあります。
攻撃即防御、防御即攻撃の技が身につけばつくほど、増えれば増えるほど「無敵に近づく」と。
ただし、盛者必衰の法則によっていつかは敗れる日はくるでしょう。
(その前に引退しなければ)

今回は武道初心者の方には、難しい内容だったと思いますが、「勝利は練習の中にあり」「勝利は練習の“中身”にあり」と思って鍛錬してください。

《まとめ》

「攻撃する中にも防御意識を持つ」+「防御しながら反撃するチャンスを見つける」、これは非常に難しいこと。
しかし、武術の奥義は「攻防一体」にあり。
「攻撃」と「防御」は切り離して考えることができない。

防御の弱い選手は勝ち続けることが難しい。
攻撃している最中は必ず隙が生じる。
相手から見ると「反撃するポイント」や「反撃するタイミング」が見つかる。

まずは「そう思う=攻撃の最中でも防御意識を持つ」ことから始める。
普段の練習において「攻撃から防御へ」「防御から攻撃へ」と転じる練習を重ねる。
「攻撃から防御へ」「防御から攻撃へ」の2つのパターンを「限りなく無限に求める」こと。
「勝利は練習の中にあり」「勝利は練習の“中身”にあり」。
「攻撃も防御もともに一流」の人のみが“無敵”に近づく

攻防編18

『攻撃する中にも防御意識を持て! 防御しながらも反撃するチャンスを見つけろ! 攻撃と防御は表裏一体。どちらかに偏れば勝利は遠ざかる。攻撃から防御へ。防御から攻撃へ。攻撃即防御、防御即攻撃となれば無敵となる。』

押忍!

『攻防編19 ~闘いに変化を! 常に成長を! それが常勝将軍への道!~』

おすすめの記事