『攻防編14 ~カウンター攻撃を成功させる必須条件は「誘い込み」~』
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勝利の秘訣【攻防編】14

『カウンターを狙うときは、こちらの意図を相手に覚らせないようにしろ! いかにも攻撃を仕掛けるふりをして相手を騙し、わざと隙をつくって相手を誘い込め。相手が攻めてきたら的確な技を繰り出せ。誘い込むのも実力のうちだ!』

【解説】

《攻撃論は裏返すと防御論となる》

今回の内容は「カウンター」に関することです。
このブログを読んでいる武術初心者(武道初心者)の方に注意してもらいたいのは、「攻撃」について説明しているときは、それを裏返しに考えることで「防御」となる、ということです。

つまり、「攻撃論」を裏返すと「防御論」となるのです。
逆も真なりで、「防御論」を裏返すと「攻撃論」となります。

こちらからの攻撃を考えるならば、裏返してみて、同じ手でこちらが攻撃された場合の防御、あるいは対策論を同時に考えておくこと。
ですから、攻撃と防御はつねに表裏の関係にあると思って日々の鍛錬に励んでください。

自分が得意な攻撃技や攻撃パターンをもし自分にされたらどうするか?
それを常に考えておく習慣を身につけるのです。

もっと高度になると、自分の攻撃戦術を相手がどう防ぐのかを考えるだけで終わりにしないで、防がれたらそれをどう破るのかということを更に考えることです。
将棋の攻防にも似た脳内での攻防戦を常日頃から行うことで実践における対応力が身につきます。

《戦術は見抜かれたら終わり》

まず、武術初心者(武道初心者)にとって重要なことを言います。
それは「戦術は見抜かれたら終わり=敗れる」ということです。

武術初心者(武道初心者)の方が一日も早く身につけて欲しいのは「カウンターの技術」です。
「カウンター」については他の記事でも多く取り上げますが、今回のテーマは「カウンター狙いを相手に覚らせない」ということです。

カウンター攻撃を狙っているのならば、必須条件は「相手にカウンターを狙っていることを覚られない」ことです。
相手が「どの技に対してどんなカウンターを狙っているのか」がわかってしまったら、その攻撃はすでに実行する前に敗れています。
最低でも相手が「カウンターを狙っているな」と気づいても、「どの攻撃に対してどんな技のカウンターを狙っているのか」を知られないことが重要です。
これは「言うは易く行うは難し」なので心得ておいてください。

《カウンターにおける罠》

カウンターが成功するかどうかの重要な要素は、相手を騙し罠にはめられるかということです。

カウンターにおける代表的な騙し戦術とは?

  1. こちらから攻撃を仕掛けるふりをして相手を誘い込む。
  2. わざと隙を作って相手から攻撃させる。

この2つがカウンターにおける代表的な騙し戦術です。

繰り返し言いますが、簡単なようで難しいものです。
なぜなら名優くらいの騙し演技が必要だからです。
あからさまであったり、いかにもであったりすると、簡単にこちらの意図がばれてしまいます。
バレるということはそれを逆手に取られるということです。
逆手に取られれば敗れることに繋がるからです。

ですが、1の「攻撃を仕掛けるフリ」も2の「隙を作る」も普段からの練習がなければいきなり試合で通用しません。
そうしたことは普段から戦術として鍛錬して初めて実戦で通用するものです。

勘違いしている方がいますが、基礎練習だけでは試合に勝利できません。
試合に勝利するためには「勝利の方程式」をマスター(身につける)することが必要なのです。
勝利の可能性を高める戦術が「カウンター」であることをよく理解してください。

《カウンターを成功させるためには誘い込む技術が必要》

試合運びにはその人の個性がでます。
一方的にガンガンと攻撃を仕掛けるファイタータイプもいれば、始めからカウンターを狙うタイプの人もいます。
今回は、後者の方むけの話ですが、ファイタータイプの方は裏返しで防御論として学んでください。

文字情報だけでは限界があるのですが、カウンターを成功させるために重要なことは「誘い込む技術」です。
カウンター攻撃はいわゆる「後の先の戦術」です。
相手に先に攻撃させて、それに対応する反撃によって勝利する技です。
ですから、いかに相手に先に攻撃させるかがキーポイントとなります。
そのための「誘いこむ技術」を身につけてください。
誘い込む技術なくしてカウンターは成功しないと思ってください。
(攻撃の最中に発生する高度なカウンター技術もある)

あなたが「自分はカウンタータイプだ」「カウンターによって勝利したい」と思うならば、「誘い込むのも実力のうちである」ということを深く肝に銘じてください。
「誘い込む技術」と「対応する動き」を繰り返し練習し、体に覚えさせることです。
カウンターは特に反射速度が重要ですから、考えて動くようでは遅すぎます。
ですから、無意識に反射的に動かなければカウンターは成功しないのです。
そのためには普段からそういった想定をして繰り返し練習し、体に染み込ませることです。
体に染み込んだものは自然と無意識に動きます。

どれくらいやれば染み込むのか?
人によっても違いますが、その「動き」を万の単位で練習(鍛錬)しなければならないと思ってください。
しかし、それほどに鍛錬し、体が条件反射で動くカウンター攻撃を見につけたならば、勝利はぐっと近づくことは間違いないでしょう!

《まとめ》

「攻撃論」を裏返すと「防御論」となり、「防御論」を裏返すと「攻撃論」となる。
脳内での攻防戦を常日頃から行うことで実践における対応力が身につく。

「戦術は見抜かれたら終わり=敗れる」
カウンター攻撃の必須条件は「相手にカウンターを狙っていることを覚られない」こと。
最低でも「どの攻撃に対してどんな技のカウンターを狙っているのか」を知られないこと。

カウンターにおける代表的な騙し戦術とは?
1.こちらから攻撃を仕掛けるふりをして相手を誘い込む。
2.わざと隙を作って相手から攻撃させる。
こうしたことは普段から戦術として鍛錬して初めて実戦で通用するもの。
試合に勝利するためには「勝利の方程式」をマスター(身につける)することが必要。
勝利の可能性を高める戦術が「カウンター」。

カウンターを成功させるために重要なことは「誘い込む技術」。
カウンター攻撃はいわゆる「後の先の戦術」。
誘い込む技術なくしてカウンターは成功しない。
「誘い込む技術」と「対応する動き」を繰り返し練習し、体に覚えさせること。
無意識に反射的に動かなければカウンターは成功しない。
その「動き」を万の単位で練習(鍛錬)する。

攻防編14

『カウンターを狙うときは、こちらの意図を相手に覚らせないようにしろ! いかにも攻撃を仕掛けるふりをして相手を騙し、わざと隙をつくって相手を誘い込め。相手が攻めてきたら的確な技を繰り出せ。誘い込むのも実力のうちだ!』

押忍!

『攻防編15 ~激しい連打攻撃を反撃のチャンスに変えろ!~』

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