『試合編5 ~「緊張」は己の心に巣食う魔物。勝利するために緊張という魔物を追い出せ!~』
Pocket

勝利の秘訣【試合編】5

『勝ち負けにこだわると体は緊張して固くなる。勝負を楽しめば自分の潜在能力が開花する。ただただ無心に闘え。勝負を楽しめ。強い相手と闘うことほど楽しいことはない!』

【解説】

《緊張すると勝負に影響する?》

武術初心者(武道初心者)の方が初めて試合に出るとき、ものすごく緊張するでしょう。
喉は渇き、足が震え、体が硬直してしまう。
「勝ちたい」、でも「勝てるかな?」、いや「負けるかも」、それでも「勝ちたい」。
肯定と否定、不安と期待が心の中に波のように押しては引いていく。

試合会場に行ってトーナメント戦の相手が発表されると、名前を見ただけで強そうに見える。
対戦相手がウォーミングアップしているのを見ただけで、「強そ~!」なんてビビる。
そんな臆病風を追い出そうと、自分に喝を入れるが、空回り。
結局、練習の成果を出すことなく、頭が真っ白のまま、試合終了。
気がつくと負けていた。
なんて経験をしている方も多いでしょう。

トーナメント戦の場合、勝って終わるのは1人だけ。
後の人たちは最終的に負けて終わる。
それでも1回でも勝利の味を味わったなら、まだまし、でしょうか?

なぜ、緊張するのか?
緊張すると何が起こるのか?
緊張は試合結果に影響するのか?
これが今回のテーマです。

結論を先に言うと、緊張は体を硬直させ、心に不安や恐怖を抱かせてしまう。
つまり、身体にも心にもマイナス作用が働く、ということです。

しかし、微塵も緊張しない人は上級者でも実力者でも皆無でしょう。
ここで言う「緊張」とは、「無用な緊張」=「試合結果にマイナスな緊張」という意味です。
ある程度の緊張感はある種の高揚感に似ています。
緊張感をまったく抱かない人は、悟りを体得している人か、ただのバカか、絶対的な自信過剰の人でしょう。

ですから緊張感があること自体は、それはそれで良いのです。
なぜなら、それだけ真剣であるからです。
真剣に試合に臨もうとしているから緊張するのであって、さらに勝利したいと願っているから緊張するのです。
だから、緊張自体が悪いわけではありません。

ですが、緊張のし過ぎは体を硬くし、本来の実力を発揮できなくしてしまいます。
ですから、勝利のためには「普段の練習」+「試合時の緊張対策」も必要となってくるのです。

《緊張する理由とは?》

緊張する理由は?

「相手の実力が分らない」=「自分が勝利するか分からない」

ということです。
つまり、勝ちたいけど勝てるかどうか分からないから緊張するのです。
明確なAI分析によって勝敗が予想されているなどで試合結果が見えていたり、超能力者によって試合結果が見透かされていたならば、勝ち負けを受け入れるしかありません。
勝てることが100%分かっていたならば、緊張はしません。
100%負けることが決まっていると分かっているならば、敗北感と失望感しか芽生えてきません。
でも、それが分らないから不安や恐怖を抱いてしまうのです。

これは一度対戦して勝利した相手であっても同じです。
以前は勝利したが、あれから成長したのではないか、何か対策を作ってきたのではないか、強くなったのではないか、と思って不安や恐怖を心から完全に排除することができないものです。

緊張する理由=「結果論に陥っているから」です。

勝ちたいという試合への姿勢(勝利への意欲)が必然的に緊張を生み出すのです。

こう言うと誤解する方がいます。
「勝ちたい」と思うことがいけないのか? と。
そうではなく、「勝ちたい」ならば緊張を解きほぐす対処が必要だ、と言っているのです。

《緊張を解きほぐす対処法》

緊張の理由は、「結果=勝利への不安」です。

ですから心境を変えることです。
心境を変えるとは、過程を「楽しむ」ことです。
過程を「目的」とすることです。

過程を楽しむ、過程を目的とするとは、「試合自体を楽しむ」「強い相手と対戦することを楽しむ」「試合を楽しむことを目的とする」、ということです。
そうすると、自然に緊張はほぐれていきます。
また、本来の実力を発揮できるようになります。

さらに人によっては、眠っていた潜在能力が試合中に開花することがあります。
これは私の実際の体験ですが、練習したこともない技が相手に決まるということがあります。
自分より上級者(経験が上)の相手に攻めこまれた際に、無意識に出た技が決まったことがありました。
それがその後の必殺技(得意技)となるような経験を持っています。

話しを戻すと、試合結果を強くこだわるから無用な緊張をするのです。
無用な緊張、極度の緊張をするから、実力を十分に発揮できずに負けてしまい、それで悔しい思いをするのです。
毎日猛練習を積むだけでは試合に勝利することは難しいのです。
要するに、「本番(試合)の力」というものがあり、本番に弱い人は本来実力があるのになぜか試合で結果が残せないのです。

普段、猛練習をして、実力があるはずなのに試合で結果が残せないのならば、「本番の力」が弱いかもしれません。

《勝利を近づけるための心の持ち方とは?》

最良の緊張対策とは、「強い相手と闘うことが楽しい」という心境です。

これは武道に限らず、プロの格闘家でもそうです。
強い格闘家、勝つ格闘家は、押しなべて強い相手と闘うことを楽しみにします。

要するに、試合前日までは勝利するために練習に練習を重ね、対策を練り尽くすが、いざ試合当日と成ったら、勝利するという結果は忘れるのです。
心の中から追い出すのです。

練習の量が相手より多く、練習の質が相手より高く、対策が出来ていて、勝利するための秘策があれば、必然として結果はついてきます。
恐れる必要はありません。

逆説的ではありますが、勝利するためには試合結果を意識から追い出すことです。
闘うこと(試合すること)自体を楽しむことです。
闘う中に楽しみを見出すことです。
練習とは違って、直接相手とぶつかり合う試合でどこまで自分の力を発揮できるのかを試すことです。
勝利という結果は、その「おまけ」です。
また、敗北したとしてもそれは「今後の成長の種」であり「次の勝利への布石」です。

勝つという結果ばかりに意識が行き過ぎると「無心の境地」から遠ざかってしまいます。
ですから、闘うこと自体を楽しむことです。
自分がどこまで持っている実力を発揮できるのか、もっというと実戦(試合)で実力以上の潜在能力を発揮できるのか、それを楽しむことです。

最後に誤解されないように付け足しますが、これは「負けのススメ」ではありません。
勝利への闘志や情熱は当然必要です。
ですが、試合には魔物がいます。
その魔物の好物の一つが「緊張」なのです。
ですから、試合本番で魔物に飲み込まれずに勝利を近づけるための必要な対処である、ということです。

なにが悔しいのかと言えば、相手に負けることよりも、自分の実力を十分発揮できないで終ることではないですか?
そんな悔しさを味わいたくなかったならば、試合の緊張(魔物)と闘って勝利することです。
相手と闘う前に自分の心の魔物と闘って勝利することです。

《まとめ》

緊張は体を硬直させ、心に不安や恐怖を抱かせる。
身体にも心にもマイナス作用が働く
緊張のし過ぎは体を硬くし、本来の実力を発揮できなくしてしまう。
よって、「無用な緊張」=「試合結果にマイナスな緊張」は取り除くべし!
勝利のためには「普段の練習」+「試合時の緊張対策」も必要。

緊張する理由は、「相手の実力が分らない」=「自分が勝利するか分からない」
緊張する理由=「結果論に陥っているから」。
勝ちたいという試合への姿勢(勝利への意欲)が必然的に緊張を生み出す。

緊張の理由は、「結果=勝利への不安」。
だからその「心境」を変える。
「試合自体を楽しむ」「強い相手と対戦することを楽しむ」「試合を楽しむことを目的とする」という心境に変える。
「本番(試合)の力」に弱い人は本来実力があるのになぜか試合で結果が残せない。

最良の緊張対策とは、「強い相手と闘うことが楽しい」という心境。
勝利するためには試合結果を意識から追い出すこと。
闘うこと(試合すること)自体を楽しむこと。
闘う中に楽しみを見出すこと。
どこまで自分の力を発揮できるのかを試すこと。
試合で実力以上の潜在能力を開花させられるのかを楽しむこと。
勝利という結果は「おまけ」。
敗北は「今後の成長の種」、「次の勝利への布石」。
試合には魔物がいて、魔物の好物の一つが「緊張」。
相手に負けることよりも、自分の実力を十分発揮できないで終ること以上に悔しいことはない。
相手と闘う前に自分の心の魔物と闘って勝利すること。

試合編5

『勝ち負けにこだわると体は緊張して固くなる。勝負を楽しめば自分の潜在能力が開花する。ただただ無心に闘え。勝負を楽しめ。強い相手と闘うことほど楽しいことはない!』

押忍!

おすすめの記事